ドル円相場、今週の見通し | 陳晁熙

【ドル円相場、今週の見通し】
今週のドル円相場は、112円を挟んで保ち合いとなりそうだ。欧州、日本、米国の各中央銀行による金融政策の発表が終わり、今週末に3連休(Good Friday)を控えていることもあって、新たにポジションを構築するよりも整理商い主体の売買となるだろう。

CFTC建玉明細を見ても、ドル売り・円買いポジションの総数と取組高は大幅に減少しており、日米の金融政策が終了したことで、ファンドの手じまい売りが進行したことを示唆している。

日銀金融政策決定会合の声明では、景気判断を「基調としては回復を続けている」とし、輸出・生産面の鈍さを指摘した。以前よりも弱気な表現が使われた。追加緩和見送りに対しては失望した向きもあって、公表後は円高・株安となったが、今週は株高・円安で推移しており、消費増税の再延期が強材料視されているようだ。今後は、選挙前の景気テコ入れ策に加え、いずれ追加の金融緩和期待も高まってくるだろう。

米連邦準備制度理事会(FRB)も利上げを見送り、金融政策の現状維持を決めた。声明文では設備投資の鈍化を指摘し、世界経済と金融動向のリスクに言及した。短期的な物価・成長見通しは小幅に引き下げられ、米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内2回程度の利上げを見通していることが明らかになった。これに対し、イエレンFRB議長は会見で、将来の景気見通しに対するリスクが確実に減ったと発言した。雇用統計は良好で、消費者物価指数(CPI)もインフレ基調の高まりを見せている。

NYダウも年初来の高値を更新している。一方で、米小売売上高は2カ月連続でマイナスになるなど弱い経済指標もある。2度目の利上げが実施されるまではまだ材料不足と思われる。週明け21日、米アトランタ連銀のロックハート総裁とサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、早ければ4月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが正当化される可能性があるとの見解を示した。これを受けて今週のドル円は112円台を回復したが、依然として買戻しの域を出ていない。今週はレンジ相場となりそうだ。

予想レンジ:111.50円~113.50円


*テクニカル:ボリンジャーバンドの中心線(21日移動平均線)の下側にあり、RSI(14日)も50%割れで下落基調が継続している。しかし、ボリンジャーバンドは横ばいに推移している。17日、18日と-2σを下回った時に下ヒゲが出現し、下値の堅さが確認されたようだ。現在、-1σラインを上回っているため、中心線をブレイクすれば113円台乗せとなりそうだ。

上値抵抗線:114円52銭(+2σ)、114円45銭(3月10日高値)、113円75銭(+1σ)、112円95銭(中心線)。
下値支持線:111円03銭(2月24日安値)、110円65銭(3月17日安値、年初来安値)。

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*CFTC建玉3月15日時点:ファンドの円買いは4万5489枚(前週比-1万8844枚)と買い越し幅は減少。総取組高は14万0084枚と前週比14万9795枚の減少。ファンドは買いを減らし、売りを増やしている。

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