金相場は押し目買いの好機到来 | 陳晁熙

【金相場は押し目買いの好機到来】
16日、米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利の据え置き(0.5%)を決定した。FOMCメンバーによる金利予測では、2016年末時点のFF金利誘導目標は中央値で0.875%と年内2回の利上げが示唆された。昨年12月に利上げした時点では、年4回の利上げで金利予測中央値は1.375%だった。声明も「米国の経済活動は緩やかなペースで拡大し、労働市場は力強さを続けているが、世界の経済金融情勢がリスクをもたらしている」とし、ハト派的な内容となった。

週明け21日、アトランタ連銀のロックハート総裁が講演で「早ければ4月下旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げが可能だ」と発言し、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁も「経済指標が予想通りに進展すれば、4月や6月の追加利上げの可能性は間違いなくある」と述べた。22日には、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が、追加利上げのタイミングについて、4月の可能性も残されていると発言し、23日にはセントルイス連銀のブラード総裁が、4月の利上げの可能性に言及したためドルが上昇し、金は売られた。

いずれも、FOMCでのハト派的な内容を修正するかのような発言だが、CMEのFedWatch(3月23日)では、4月にFF金利が0.75%に引き上げられる確率は13.9%にしか過ぎず、市場は早期の利上げに関しては依然として懐疑的なようだ。ちなみに、6月では32.8%。

タカ派的発言を受けてNY金相場は下落しているが、23日の金ETF「SPDRゴールドシェア」の保有高は、821.66トンと年初来最大となり、昨年の最大量(773トン)を優に超えている。

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金相場がもはやドル相場の変動による副次的な理由で上昇しているのではなく、安全資産としての金需要を背景に上昇していることが見てとれる。


今後予想される金相場の強材料としては以下が想定される。
①.米国の利上げ延期。
②.原油相場の上昇基調が続かず、株式市場が不安定になる。
③.シェールオイル企業の資金繰り悪化による債券市場への影響からドル下落。
④.英国の欧州連合(EU)離脱懸念に伴うリスク回避による金買い。
⑤.中国経済の悪化による人民元安によるリスクの高まり。
⑥.世界的なテロの多発による地政学的リスク拡大懸念。

東京金相場は、1月15日に4046円の年初来安値を付けた後、NY金相場の上昇を受けて上昇基調が強まり、 2月には200日移動平均線を上回った。3月7日には4622円まで上昇し、およそ2ヶ月弱で14%上昇した。20日移動平均線と200日移動平均線がゴールデンクロスしたものの、RSI(14日)が、70%以上に複数回達したことから、日米欧の政策金利発表後は、修正安に転じている。年度末ということもあり、今月いっぱいは修正場面が続く可能性があるが、そこは買い場のポイントになるだろう。

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